瀬戸内投げ釣り日記

9月22日～24日

ここ最近の子クエ釣りにあきあきして（あきあきする程は釣ってはいませんが・・・）
本当にクエと呼ばれるサイズを狙おうじゃないの。
それに憧れのスジアラも同時に釣ってしまおうじゃないの。
ということで長崎県の五島市に2泊3日の遠征に行って来ました。

『嫁はんと田舎暮らし』でいつも大きなクエやスジアラを突いているおくらさん。
そのおくらさんが潜って実際にクエやスジアラが居る事を確認してくれている場所に行きました。

僕はたまに（よく？）ボウズになることがありますが
それはお魚が居ない所で釣りをしているからです。
しかし今回はお魚が居ることはちゃんと分かっていますからね。
あとは何匹釣るか、どの位のサイズを釣るかだけの問題です

行くと決めてからが大変でした。　サア寝ようと目を閉じると

（あれ？　クエとかいっぱい釣れたらどうする？ストリンガーって何匹まで大丈夫かな？）

（おや？　もしマジで10㎏クラスが釣れたらどうしよう？クーラーに入らんよ）

と、こんな感じで夜が眠れませんでした(*_*)


もちろん準備は万端です！

まずは針も沢山結びました。
良く切れるナイフも買いました。（高かった～）
黄色いのは夜釣りでも良く見える様にです。
あと20㎏まで計れるデジタル計り　むふ～っ、興奮する

当日の朝は船が佐世保10時発なので自宅を余裕を持って5時に出れば良いな。
と思っていたのですが、夜中の2時にバチッと目が覚めて眠れません。

まっいいや、もう行っちゃおうと自宅を3時出発。
6時過ぎに佐世保港に着いちゃいました

10時までどうすんねん、と言う感じですが、ちょうど朝市が開催されていて
いろんなお魚を売っていました。　小さいけどクエとかも売っています。
そこでヤリイカの良いのが安く売っていたので購入しました。

島に着いてからはレンタカー屋さんに行って車を借りて、いざ出発です。
おっと、まずはコンビニで板氷を買ってと。　コンビニは・・・　あれ？　無い？
コンビニが無いんですね、ちょっと驚きました。
しょうがないので釣具屋さんで板氷を購入して釣り場に向かいます。

釣り場はというとかなり細い峠道をどんどん行きます。
途中でナビも道を間違えるほどの秘境です。

釣り場に着くと・・・　お魚が居そう！（いや居るのは分かっているんです）
まだ時間は全然早いけど仕掛けをセットして夕暮れを待ちます。

満ち潮が入って来ると沖の方では渦を巻く感じで素晴らしい雰囲気です。
ちょうど夕マズメにかかる頃なので仕掛けを投入。　ワクワクしますね

しかしちょっとエサ取りが多い感じで、イカが瞬殺です。
でもまあ、今回はエサはどっさり持っていているのでどうぞどうぞ！という感じです。

完全に日が暮れると辺りに人家は全くないのでちょっと寂しいです。

でもおくらさんがイカを差し入れに持って来てくれました。（人間用にですよ）
おくらさんには初めてお会いしますが、「元気があれば何でも出来る」の人で
タフガイなのは知っていましたが、実際に見てみるとイケメンで優しい人でした。

ガスコンロ持参で僕のためにイカを炙って食べさせてくれました。
マイカ？というイカだそうで、甘くて本当に美味しかったです。

おくらさんの前でぶりっとデッカイのを釣り上げてカッコよくしたかったので
おくらさんにスジアラの居場所を教えてもらいました。

あそこら辺に巣があっていつもいますよ！とのこと。
僕が投げているところと違うじゃん　だから釣れないんや(*_*)

せっかくおくらさんにお会いしたので色々と海の中のお話を聞きました。
おくらさんのお話を聞いていると海の中には居る所には居るんですね～
お魚はいっぱい！　だけど居ない所には居ない様です。
もしかしたら僕はお魚が居ない所を探すのが他の人よりも上手いのかもしれませんね(T_T)

しかしおくらさんは素潜りで15m以上も潜って巨大魚と格闘するので
やっぱり命がけの様です。　何でも知り合いの方が海から上がって来なかったとのこと。

「じゃあ、僕はそろそろ帰ります。頑張ってくださいね」　と帰って行かれました。

ちょっとちょっと、そんな話をして暗闇の中おいて行かないで

釣りたい＞夜恐い　が　釣りたい＜夜恐い　になっちゃうじゃないですか！

海の中から手かなんかがニョキと出てきやしないかしらと海を覗いていると

ぬら～　っと大きなお魚が泳いでいます

クエ？　と思いましたが、どうやらヒラスズキのデカイのみたいです。
周りではアジゴやらカマスらしきお魚がぴょんぴょん跳ね回って生命感に溢れています。

釣れそう～

しかしなかなか本命のアタリはありません。　相変わらずエサ取りは多いです。
どうやらクロアナゴが多いみたいです。

夜中近くになって、またまた怖いなあって思っていると、
普段は邪魔なエギンガーがいらっしゃいました。

「ここでシャクらせてもらって良いですか？」　とのこと。

「どうぞどうぞ！」　出来れば朝まで居て。

帰られては困るので適当にエギンガーに話しかけていると
この人もまた良く喋る人で自分の竿のことを　「この子の性能がどうの」とかちょっと困った人でした。
ルアーマンはボトムがどうのとか英語なので良く分かりません(*_*;

でっ、釣れると　「イカいりませんか？」と言われましたが
こっちはイカをエサにしちょるんよ！　欲しいけどいらないって言いました。

夜中の1時前、いつもの様に急に竿先が

ズルズルズル～　とゆっくりと引き込まれました

慌てて竿を手に取ってアワセを入れると乗りました！
竿が満月の様にしなって（大げさかな）います。

エギンガーの方が興奮して　

「来た？　クエですか！」　と叫んでいます。

ゆっくりと力強い引きで全くこちらを向かずに　ブチッ

30号のハリスが切れました


そんな感じで初日は無事に終了。

翌日が本番ですからナ。

翌日のお昼過ぎにおくらさんからメールが来て

「スジアラ、アカハタ大漁ですがいりますか？」　とのこと。

釣り人ヨシとしては釣り人の矜持が許さないところですが
お魚の食味研究家としてのヨシが「いる～」となってもらいに行きました

なんとスジアラ、アカハタ、石鯛、ヒラマサなどがどっさり！
やっぱりお魚は海の中に居るんだなあ。

これがスジアラ。　綺麗ですね～

で、2日目はおくらさんのお家でスジアラを御馳走になる予定でしたので
別に今回は釣れなくたって良いんです。

夕方お迎えに行きますとおくらさんが言ってくれたので
宿の外で待っていると、綺麗な女性が近づいて来て「ヨシさんですか？」とのこと

おくらさんの『嫁はんと田舎暮らし』の嫁はんらしいです。　美人でした。
子供たちも本当に可愛らしいめんごい童達です。

おくらさんちに着くと良くブログに登場するヒヨッコ達もいました。

おくらさんが獲って来たばかりのアカハタ、ヒラマサ、石鯛、伊勢海老のお刺身がどっさり。
あとヒラマサの握り寿司も！　当たり前ですがお刺身は最高に美味しいです。
何でもお子様たちはあまりお魚が好きではないらしく、好きなだけ食べてくださいとのこと。
アカハタうめぇ～、石鯛うめぇ～、ヒラマサうめぇ～、伊勢海老うめぇ～
と朝ドラの澄子風になりました。

あとスジアラの鍋も最高でした。　豪快に厚手に切ったスジアラの切り身ですが
火が入るとふかふかでふっくらして美味しいです。

おくらさんは翌日に子供たちの運動会があるにも関わらず
ビールと焼酎を飲みながら付き合ってくれました。
僕は忍術酔って無いフリをしていたので「全然酔いませんね～」って言われましたが
本当はかなり酩酊しておりました。

おくらさんは思った通りとっても良い人でとても楽しかったです。
奥さんが美人なのがちょっと悔しいです。


翌日の朝、宿の人に港まで送ってもらったのですが
宿の人から「ダイワのフィールドテスターの方ですか？」と聞かれました。

そういえば竿ケースも道具入れもクーラーもダイワです。
しかし竿ケースの中身はシマノの竿。道具入れの中のリールもシマノ。
クーラーの中のスジアラとアカハタとヒラマサはおくらさんの獲物。
人間を外見で判断してはいけませんよ。

今回はボウズだったので「若者達」の曲が頭の中を流れました。

♪君が行く道は　果てしなく遠い　だのに　なぜ　歯をくいしばり
　君は行くのか　そんなにしてまで♪

スジアラが食べられるからです。

またおくらさんに会いに行こう。
そしてついでに釣りもしよう。